ふり返り「第21回春姫道中」
平成27年4月19日(日)、「第21回春姫道中」が華々しく、開催されました。準備会場では、着替え、メイク、食事、リハーサルと慌ただしく準備が整い、いよいよ出発。午前中は雨天が心配されましたが、大津通りの出発直前にエールを送るように真っ青に晴れ渡り、無事にスタート致しました。
20年続けてきた経験と先生の遺志を引き継ぐという強い意志が、例年以上にパワーを出させてくれたと思います。関わってきた多くの参加者、実行委員ひとり一人が一致団結し、成功裏に終わった「第21回春姫道中」でした。
熱田神宮「御垣内参拝」で道中安全祈願
熱田神宮で参拝できるのは、最大50名まで。浅野家を中心に編成された別部隊が、本殿前でお祓いを受け、御垣内参拝をしました。本殿御垣内では、代表代行の後藤保正氏と春姫が玉串を捧げ、道中の安全を祈願しました。
お祓いを受ける選抜隊
本殿で御垣内参拝
矢場町を出発、「大津通り」を北上
午後1時、矢場公園に集結した一行は隊列を整え、歩行者で賑わう大津通りを練り歩きました。先頭は、名古屋市消防音楽隊の演奏。先触れの「春姫さまのお成〜り〜」の声を合図にパレードが始まり、多くの沿道の皆さんから拍手で迎えられました。
名古屋市消防音楽隊の皆さん
先触れ隊を先頭に出発!!
凛々しい女武者
春姫ご持参の嫁入り道具を持つ長持侍
歩行者天国「大津通り」を賑々しくパレード
笑顔で手を振る春姫さま
沿道には、多くの観光客や歩行者天国を楽しむ市民がいっぱい、春姫道中を初めて見学する方々もいて、四百年前の時代行列を再現した祭りと聞き、「迫力があり、びっくりしました。観る事ができラッキーでした。」との声。
また、熱田神宮から大津通り、名古屋城とカメラを持って撮影される方々も多く、号外を見て先乗りし、シャッターチャンスを逃がさないという強者もおられます。
一行は大津通りを約1時間かけて北上、桜通りでバスに分乗し、名古屋城に向かいました。
御篭侍、重そ〜。ご苦労様。
第21代春姫さまのお成〜り〜
笑顔で手を振る春姫さま
挟み箱侍
浅野家家臣の登場!
打ち掛けも美しいお局さま
太鼓隊は「和太鼓・辰哉」の面々
踊り隊はスタジオ・フィネスの皆さん。
名古屋城正門で「知事・市長」がお出迎え
大津通りでのパレードの後は、名古屋城正門南の能楽堂に集結。隊列を整え、名古屋城に入城。正門では、「大村秀章愛知県知事」「河村たかし名古屋市長」「仁坂吉伸和歌山県知事」「尾花正啓和歌山市長」が隊列をお出迎え、「道中、お疲れさまです。」「すごい迫力ですね。」と声を掛けて頂きました。和歌山県・市とは、昨年12月に「春姫400年ぶりの里帰り・バスツアー」を開催し、和歌山城でお出迎え頂き、交流を深めていく約束をしました。(和歌山は今年、「高野山開創1200年」であり、9月には「わかやま国体」が開催されます。
(左より仁坂和歌山県知事、尾花和歌山市長、河村名古屋市長、大村愛知県知事)
伝統芸能「尾張漫才」を楽しみながら見物客が待っています。
隊列が名古屋城に入城する直前まで、「尾張漫才今枝社中」の皆さんがステージを盛り上げています。
尾張漫才「今枝社中」の皆さん
夢童由里子先生に黙祷、代表者が献花
恒例のイベントを始める前に、本丸御殿復元に永年尽力されてきた「夢童由里子先生」に参加者全員で1分間の黙祷をし、その後、百合の花を献花しました。
参加者全員で夢童先生に黙祷
夢童先生に百合の花を献花する知事と市長。
名古屋城特設ステージで恒例のイベント
名古屋城特設ステージでは、紀州和歌山の浅野家と徳川家が対面し口上を述べ合います。その後、「花扇交換の儀」「三三九度」と婚礼の儀を執り行い、春姫道中のメインイベントが始まります。春姫と義直公がステージ上で手をかざし探し物をするそぶり。その後、春姫が「御殿はどこじゃ〜」と叫びます。そして参加者全員で「御殿はどこじゃ〜」と応答。名古屋市長に登壇して頂き、返事をしてもらうという趣向。20年前は、「春姫さま、申し訳ございません。早期復元に努力致します。」と答えるしかなかったのです。この強烈なメッセージを社会にアピールするための市民運動が「春姫道中」の原点です。着々と進む建設中の今、「御殿はいつじゃ〜」が正解かもしれません。
名古屋城特設ステージでは、春姫の「御殿はどこじゃ〜」の声を受けて河村たかし名古屋市長が挨拶。引き続き、大村秀章愛知県知事、仁坂吉伸和歌山県知事、尾花正啓和歌山市長が挨拶されました。最後は、会長代行の後藤保正理事が御礼の挨拶をされ、今回の「春姫道中」の成功を讃えました。
大村秀章愛知県知事の挨拶
河村たかし名古屋市長の挨拶
仁坂吉伸和歌山県知事の挨拶
尾花正啓和歌山市長の挨拶
「春姫道中」は、故夢童由里子先生の「名古屋城本丸御殿を復元しよう」との呼びかけで初まり、21年が経ちました。実行委員にとって、今回は例年以上に一人一人の役割を再認識した「春姫道中」でした。そして、心を一つにして、無事成功裏に終了することができました。これも先生の指導の賜物だと思います。
本丸御殿の完全復元はまだ3年後です。完全復元の年には、歴代の春姫が結集して、一番に本丸御殿に入りたいという先生の夢を是非とも叶えたいと思います。